有料

ハマス、戦闘長期化準備 イランに財政支援要請


ハマス、戦闘長期化準備 イランに財政支援要請 6月、イランの最高指導者ハメネイ師(右)と会談するハマスの指導者ハニヤ氏=テヘラン(ロイター=共同)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 パレスチナのイスラム組織ハマスの指導者ハニヤ氏が11月上旬にイランの首都テヘランを訪問した際、イラン側にハマスへのさらなる財政支援を求めたことが3日分かった。イラン側は「前向きに検討する」と回答したという。情報筋が明らかにした。ハマスはイスラエル軍との戦闘長期化を見据え、軍資金確保を急いでいるもようだ。
 イスラエルと敵対するイランは長年ハマスを支援してきた。米中央情報局(CIA)は、イランがハマスに一定の軍事支援をしていると分析している。ハマスによる10月のイスラエル奇襲ではイラン製武器の使用が指摘され、イランは奇襲を称賛している。
 ハニヤ氏はカタールを拠点にする。11月のテヘラン訪問ではイランの最高指導者ハメネイ師やライシ大統領と会談した。
 情報筋によると、ハニヤ氏はイラン側に対し戦闘長期化に備えていると強調。イスラム諸国とイランが「あらゆる手段で」ハマスを支援することに期待を示した。パレスチナ自治区ガザの情勢を説明した上で、政治、財政的支援を求めたという。イラン側は抵抗組織やハマスを支持するのは名誉だとの考えを示した。会談は、11月24日から7日間続いた戦闘休止の前に行われた。ハニヤ氏は会談で、イスラエルが戦闘休止とパレスチナ人女性の釈放に応じれば、ハマスが人質を解放する準備があると説明していた。イラン側は人道的観点から外国人を解放するようハマスに要請したという。