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PFAS指針値以上79人 /岐阜市・各務原 水道水源で検出


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 岐阜県民主医療機関連合会などは4日、同県各務原市と岐阜市の住民計131人の有機フッ素化合物(PFAS)の血中濃度を調べた結果、79人が健康被害が懸念されるとする米国の指針値以上だったと発表した。各務原市の水道水の水源などからPFASが検出されていた。
 連合会は「急性の健康影響を引き起こす可能性はほぼない」とする一方、各務原市民全員を対象とした検査を国や県などに求める。
 市が8月下旬~9月上旬、市内全域の井戸95カ所の水質を調査した結果、三井水源地付近の3カ所、航空自衛隊岐阜基地の東側2カ所で、国の暫定目標値を上回るPFASを検出。この水源の水道や井戸を利用する住民では、今回100人中73人の血中濃度が米国指針値を上回っていた。
 調査に携わった京大の原田浩二准教授(環境衛生学)は「三井水源地からの水道水はPFASに汚染されており、飲んだ結果、住民の血中濃度が高くなったと考えるしかない」と指摘。連合会は「自衛隊基地の泡消火剤が疑われる結果となった」と主張した。
 各務原市の担当者は「内容を全く把握していない以上、何もコメントできない」としている。