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米、搭乗8人死亡認定 オスプレイ墜落 3遺体引き揚げ


米、搭乗8人死亡認定 オスプレイ墜落 3遺体引き揚げ 現場海域に展開する海上自衛隊の艦艇や米軍関係者が乗る漁船(右下) =6日午前11時27分、鹿児島県・屋久島沖
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 鹿児島県・屋久島沖の米空軍輸送機CV22オスプレイ墜落事故で、空軍特殊作戦司令部は5日(現地時間)、搭乗員全員が死亡したと認定し、捜索・救助から遺体の収容に活動を移行したと発表した。墜落機には8人が乗り、6人の死亡が確認された。4日に海中で見つかった5人のうち未収容だった3人の遺体が6日、引き揚げられたことが関係者への取材で判明。米軍は機体の胴体部の引き揚げを急ぐ。 (2、3面に関連)
 事故発生から1週間となった6日、海上保安庁は残る行方不明者2人の捜索を続けた。沖合では自衛隊の艦艇が展開し、漁船に乗った米軍関係者の姿も見られた。屋久島空港には、米側に引き渡す機体の一部が運び込まれた。
 同司令部によると、搭乗員は24~36歳。沖縄県の嘉手納基地を拠点とする第353特殊作戦航空団に所属するオスプレイのパイロットや整備士らで、同航空団を支援する部隊所属の1人も含む。
 バイデン大統領は5日、搭乗員の捜索などで「日本政府の支援に感謝する」との声明を発表。事故発生後、搭乗員の捜索に注力してきたとし「1週間にわたる広範囲での努力を経て、本日捜索を終えた」とした。搭乗員や家族をたたえ「米国全体が悲劇的な死を悼んでいる」と弔意を表した。
 松野博一官房長官は6日の記者会見で、日本国内に配備された米軍オスプレイに関し「米側に対し、安全が確認されてから飛行を行うよう求めてきている」と説明した。
 防衛省によると、オスプレイの事故では最多の死者数となった。開発段階では、2000年に19人が死亡したケースもあった。