有料

ガザ全域で戦闘 開始2カ月、住民8割避難


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【エルサレム共同=橋本新治】パレスチナ自治区ガザ北部に続き、南部に地上侵攻したイスラエル軍は5日夜、南部の最大都市ハンユニスに入り、作戦を展開していると明らかにした。ガザ全域が戦闘地域となり、軍高官は「最も激戦の日」と述べた。ガザ当局は5日、ガザ側の死者は計1万6248人になったと発表した。イスラム組織ハマスの急襲で戦闘が始まってから7日で2カ月。戦闘はなお激化、住民の8割が避難を強いられるなど人道危機も拡大し、収束は見通せない。 (6面に関連)
 軍は6日、ハマスの標的約250カ所を1日で攻撃したと発表した。イスラエルのネタニヤフ首相は5日「ガザを非軍事化できるのはイスラエル軍だけだ」と述べ、ハマスを壊滅させた後にガザを軍事占領する考えを改めて示唆した。一方、ハマス政治部門幹部ウサマ・ハムダン氏は「イスラエル軍が攻撃を続ける限り、人質の解放はない」とけん制した。
 ガザ側の犠牲者は女性や子どもが多く占め、死亡したハマス戦闘員は約5千人との見方が出ている。イスラエル側の死者は約1200人。