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オスプレイ、製造過程で不正か ボーイング社による複合材 米政府と和解、80機以上に影響


オスプレイ、製造過程で不正か ボーイング社による複合材 米政府と和解、80機以上に影響 米海兵隊のMV22 オスプレイ(宜野湾市内でジャン松元撮影)
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 【ワシントン共同】米航空大手ボーイングによる米軍輸送機オスプレイに使う複合材の製造過程で、必要な基準を満たさない不正があったと司法省が訴え、同社が810万ドル(約11億7400万円)を支払う内容で9月に和解していたことが10日までに分かった。不正は内部告発で発覚し、AP通信によると80機以上に影響すると指摘されていた。

 和解についてボーイングはAPに「法的責任を認めたわけではない」とした。鹿児島県・屋久島沖の米空軍輸送機CV22オスプレイ墜落事故を念頭に「日本での事故原因は依然分かっておらず、要請があれば支援の用意がある」と回答した。

 複合材の製造に当たっては、強度を高める装置の温度や圧力を一定に保つなど適切な管理が求められている。司法省はボーイングが2007~18年に東部ペンシルベニア州内の工場で、国防総省が求める基準を順守せずに製造したと主張した。管理を怠ると、製品の品質にばらつきが出る可能性があり、安全性も懸念される。問題の複合材はオスプレイ全般に使われているが、ボーイングは「航空上の安全性に関わるような主要な部品ではない」と説明している。

(共同通信)