<金口木舌>「共創」の知恵


<金口木舌>「共創」の知恵
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 Tギャラリア沖縄byDFS内に開園した教育プロジェクト「チームラボ」のデジタル遊園地を体験した。起伏のある地面や壁にデジタルアートが動き出す。コンセプトは「共創」。この空間に集う人々が共に楽しみ、学び合う

▼世界中で1500万人が体験したというが、企画を始めた当初は場所探しに苦労した。理由は子どもたちの歓声。子どもたちの生き生きした声も大きくなると騒音になるということか
▼嫌な思い出がよみがえる。小学生の頃、妹の手を引きはしゃぎながら近くの公園に向かっていた。突然、妹が近くの住人に頭を小突かれた。恐らく、やかましかったのだろう。萎縮して何もできなかった
▼公園で遊ぶ子どもたちの声に周辺住民が抗議し、行政が苦慮しているという全国ニュースに触れるたびに胸がざわつく。公園は規制が増え、外遊びをする子どもが減ったと聞く。遊び場を追われる子どもたちが気の毒だ
▼遊びの空間をなくすのではなく、地域住民が手を携えて守りたい。「共創」の知恵を発揮する時ではないか。