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再発防止「新枠組み」/首相表明「心からおわび」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 岸田文雄首相は18日、自民党派閥の政治資金パーティー裏金問題への党対応に関し「新たな枠組みを立ち上げるなど果断に対応することが重要だ」と述べた。再発防止策や派閥の在り方を議論する新組織とみられる。具体的な設置時期への言及はなかった。政治資金規正法改正については「選択肢として否定しない」としつつ、捜査の推移により原因、課題を見極めた上で検討する考えを示した。東京都内で開かれた経済関連会合のあいさつでは「国民から大変な疑念を持たれる事態を招いていることは大変遺憾で、心からおわび申し上げる」と表明した。これまで「おわび」に言及したことはなかった。
 新たな枠組みは、自民内にある既存の党改革実行本部(本部長・茂木敏充幹事長)とは別に検討しているとみられる。来年1月召集の通常国会までに方向性を示したい意向とされる。通常国会は「政治とカネ」問題が論戦になるのは必至だ。
 規正法改正には党内に賛否両論がある。森山裕総務会長は5日の記者会見で「国民に理解されるものでなければならず、議論は必要かもしれない」と話した。茂木氏は、「法改正を含め、透明性が確保できるような素地を早急に検討しなければいけない」と可能性に触れた。党本部が派閥パーティーの収支確認に関与する意向も重ねて示した。
 党改革の論点には(1)パーティー券購入の政治資金収支報告書への記載が必要となる「20万円超」の額の引き下げ(2)厳罰化(3)パーティー券購入代金の動きを確認できるよう全て銀行振り込みを使う案―などが挙がる。