木原稔防衛相
明 真南斗
うるま市石川に陸上自衛隊の訓練場を新たに整備する計画を巡り、木原稔防衛相は20日の閣議後会見で、玉城デニー知事から計画を白紙にするよう求められたことについて問われ「計画を白紙にする考えはない」と否定した。
木原氏は17日の来県時にも計画撤回には否定的だったが、計画断念を訴えた知事の要求を拒否する姿勢を明確に示した。
計画を巡っては16日、旧石川市の全15自治会で構成する石川地区自治会長連絡協議会が玉城知事に計画断念を求める立場に立って防衛省に働きかけるよう要請した。同日、石川出身の与野党7市議も沖縄防衛局に計画反対を伝えていた。玉城知事は17日に会談した木原氏に、陸自訓練場計画について住宅地や県立石川青少年の家に隣接していることから「一度白紙に戻して見直していただきたい」と求めていた。
一方、木原氏は20日の会見で「住民生活の関係を重視する観点から、取得後の土地利用の在り方を、幅を広げて検討した上で地元の皆さまに丁寧に説明していく必要がある」との姿勢を示した。
中村正人うるま市長や自民党沖縄県連からの要請を受けたことを「重く受け止めて」と強調し、出張に同行していた担当局長に検討を指示したと説明した。具体的な案については「本当にこれから検討に入るので、予断を持って答えるのは難しい」と述べた。
16、17の両日、沖縄本島を訪問していた木原氏は17日に中村うるま市長や自民党県連、玉城知事と面談していた。 （明真南斗）
うるま陸自訓練場
