<金口木舌>日本一熱い応援


社会
<金口木舌>日本一熱い応援
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 今年のおきなわマラソンで一般部門1位に輝いた富田繁生さんは42歳の会社員。2時間39分のタイムでフルマラソンを走りきるが、驚くことに走り始めたのは30歳のころ。ダイエットのためという

▼当初は6時間ほどでの完走だったが、どんどん記録を更新した。物事を始めるのに、遅すぎることはない
▼富田さんはこれまで80回ほどフルマラソンに出場してきたが、おきなわマラソンが一番好きなのだそう。応援の熱気がものすごく「沿道の温かさは日本一」だという
▼大会のもう一つの見どころは沿道の応援だ。大きな声援や踊り、バンド演奏で盛り上げる人たち。私設エイドも多く、中には沿道で焼いた焼き肉とおにぎりを配る若い農業者たちも。もはや、あの手この手の励ましである
▼埼玉から参加した高校生は、足がつったが20分間沿道の人にマッサージをしてもらい、水とあめをもらってレースに戻ったそうだ。人間、苦しい時に手を差し伸べてもらえるほどうれしいことはない。熱のこもった沖縄ならではの風景も大切にしたい。