<金口木舌>沖縄低山の魅力


社会
<金口木舌>沖縄低山の魅力
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 「酒場詩人」の吉田類さんが全国の低山を訪ねるNHK番組「にっぽん百低山」。標高の低い山を登り、景色や風土を紹介する。昨年3月の放送回は名護岳に登った

▼頂上から名護湾、本部半島、羽地内海を望む。絶景を前に吉田さんは「豊かないい島」と感想を語った。山を覆う亜熱帯の植物、海を見渡せる眺望は沖縄ならではだろう
▼最高峰の於茂登岳(石垣市)でも標高525メートルで、沖縄の山はすべて低山。県は昨年の山の日全国大会に合わせて発刊した「おきなわ百低山ガイドブック」で魅力を伝える
▼嘉津宇連山(名護市)の通称・三角山で17日、登山道の目印の付け替え作業があった。地域住民、警察、消防に同行した。頂上に向かう急勾配にはゴツゴツとした石灰岩。手袋を付けないと、危うくけがをするところだった
▼コロナ禍以降、嘉津宇連山に多くの登山客が訪れる。十分な準備をせず、道に迷う客もいる。そのたびに消防や警察、地元住民が救助を担う。住民らの願いは安全な登頂。準備万全を肝に銘じて、沖縄の低山を楽しもう。