「米で訴訟恐れ」オスプレイ不具合の詳細伏せる 防衛相、飛行の再開明言


「米で訴訟恐れ」オスプレイ不具合の詳細伏せる 防衛相、飛行の再開明言 記者団の取材に応じる木原防衛相=9日午前、防衛省
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【東京】米軍のオスプレイの運用停止措置解除について、木原稔防衛相は9日午前、防衛省で臨時の記者会見を開き、飛行再開に向けた手続きを進める方針を示した。「前例のないレベルで詳細な情報提供を受けており、合理的と評価している」と語った。不具合が発生した部品の名称や不具合の内容を伏せる理由については「米国内法の制限」と説明した。 

 法による制限について「大きな事故なので米国内での訴訟の可能性もあり、つまびらかにできない部分もある」と話した。事故原因を明かさずに飛行再開を急ぐ理由を問われ「米側には当然、米側の事情もある」とした上で「在日米軍としては島しょ防衛、日本の安全保障のためにオスプレイを運用する必要性がある」と答えた。

 地元の理解が飛行再開の条件かを問われ「地元の不安や懸念を払拭するため、再開前に丁寧に説明したい」などと答えた。説明時期や方法については「できる限り関係自治体へ訪問して直接説明する」と語った。

 鹿児島県・屋久島沖でのオスプレイ墜落事故を受けて全世界で運用を停止していたが、在日米軍と防衛省は8日、運用停止の解除を発表。事故原因は特定の部品の不具合としたが、詳細は公表しなかった。他の機体でも起こり得ることも分かっている。 (明真南斗)