沖縄を対象とした史的研究で顕著な功績を挙げた研究者を表彰する第41回東恩納寛惇賞(琉球新報社主催)の贈呈式が13日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開かれた。受賞した元琉球大教授の故真栄平房昭(ふさあき)氏(享年67)=那覇市出身=の家族に、普久原均社長が賞状を手渡した。
真栄平氏は琉球を巡る東アジア交流史を研究し、国境を越えた人・モノ・情報の移動を解明した。近代史研究にも取り組んだ。贈呈式で長男研(けん)さん(32)は「父はどうすれば平和な沖縄を実現できるのか、今の問題も絡めて模索した」と振り返り、「父がこの場に立てないのは本当に残念だが、きっと喜んでいると思う」と述べた。
真栄平氏は2020年に大著「琉球海域史論」上下巻を発刊。23年12月30日に死去した。
(伊佐尚記)