<金口木舌>「昭和の日」に思う「平和」


<金口木舌>「昭和の日」に思う「平和」
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 きょうは「昭和の日」。内閣府のホームページでは「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」日と記す。平和国家の在り方に目を向けることの重要性も指摘する

▼昭和の時代、日本は戦争に突き進み、多くの人が命を落とした。悲惨な地上戦を経験し、戦後は米統治下で人権が踏みにじられた沖縄にとっても、昭和は「激動の時代」だった
▼敗戦から日本は立ち上がり、平和国家として一歩を踏み出して、経済成長を遂げた。さまざまな困難を乗り越えながら、私たちの暮らしは少しずつ良くなった
▼日本は戦争の愚かさを知り、二度と起こさないと誓った。平和な日々が続いたからこそ発展できたはずだ。しかし、昨今の状況はどうだろう。自衛隊の強化。憲法改正の動き。辺野古の新基地建設。「新たな戦前」とも言われる
▼沖縄の空には今も米軍機が飛ぶ。自衛隊の訓練が県民生活の身近で繰り返される。もう二度と戦渦に巻き込まれたくはない。「昭和の日」に改めて平和を思い、未来に残したいと願っている。