慰霊の日恒例のイベント「琉球魂2024 vol.21」が23日、那覇市のOutput(アウトプット)であった。今回は「沖縄から放った言葉、ウクライナから届いた真実」と題して、ジャーナリストの新田義貴、佐渡山豊と国吉亮、むぎ(猫)をゲストに迎えた。新田のウクライナでの取材報告や、佐渡山とむぎのライブがあった。
アウトプットでは、毎年慰霊の日に平和をテーマにしたイベントを開催しており、今回で21回目になる。
冒頭で出演者全員が登壇し、慰霊の日や沖縄戦について語り合った。「戦争体験者から直接話を聞けた世代」と自らのことを語ったむぎは「STOP WARと言わないといけないことが悲しい。戦争を拒否し続けていく」と誓った。
「ギタリストなので音楽で世界中が平和になるといいと思う」と国吉が話すと、佐渡山は「ギターを持って歌を作ると世界がよく見えるようになった。共有しながら発信したい」と語った。
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新田は「魂魄(こんぱく)の塔で花を売っているおばあちゃんが世界の状況に『平和の心が伝わっていない』と心を痛めていた。取材という形で伝えていきたい」と話した。これまでのウクライナでの取材について語り、戦争に行っていまだに帰ってこない夫たちを待つ人たちがいることなど、最近の現状も伝えた。
ライブで、むぎは「全ての歌に命の輝きを込めている」と「song of life」や「天国かもしれない」などを歌った。「命こそ宝物。お互いを尊重しながら生きましょう」とメッセージを送った。
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佐渡山のステージは木下頼子による「字のないはがき」の朗読でスタート。疎開に行った妹から届いた便りでつづられた、戦争の不安や平和の尊さを会場に響かせた。佐渡山は「第3ゲート」「人類館事件の歌」などで味わい深い歌声を披露。「ちがうでしょう」は優しく強い歌声で、米国の矛盾や愚行を指摘した。「ドゥチュイムニィ」などの代表曲を歌った後、全員で「No More Rain」を歌い、ライブを締めくくった。
(田吹遥子)