首里城が「見せる復興」で新たな観光資源になっている。屋根の工事が完了するなど正殿の修復が着々と進んでいる。再建を支える技術に魅力を発見している人も多いだろう
▼焼失の不運に見舞われたが、再建への取り組みがさらに多くの人を引きつける。子どもたちが学び、観光客は増え続け、認知度を高めているようだ。完成が待ち遠しい
▼こちらはどうか。「昔のお金?」と小学生の娘が問う。2千円札のことだ。首里城見学のおかげか、印刷された図柄に「守礼門だね」とすぐ気づいてくれた
▼海外では「2のつくお金」は盛んに流通している。組み合わせで支払いや受け取りに要する紙幣を節約できるからだ。日本では不向きなのか、発行高は伸び悩む。唯一右肩上がりの沖縄でも、今年に入って陰りが見える
▼7月3日に20年ぶりに紙幣が刷新される。2千円札は変わらず現状のまま。発行も続くそうだ。新紙幣に隠れ、このまま忘れ去られては寂しい限り。使うことで価値は高まる。たまにはATMで2千円札を引き出してみよう。