<金口木舌>目の覚めるような政治を


<金口木舌>目の覚めるような政治を
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 シンガー・ソングライター斉藤和義さんのアルバム収録曲「僕は眠い」は、政治家への皮肉を歌詞に込める。選挙で笑顔を見せる候補者の姿を描きながらも、本当は裏の顔があるのだと見透かす

▼候補者が有権者に訴える公約については「きれい事」だと突き放す。そして「地位と名誉と金が欲しいと、ハッキリ言えよ」と歌っている。国民と向き合わずに私腹を肥やす権力者への不信感は根強いようだ

▼衆院選は投開票を終え、国民が選んだ議員が新たなスタートを切る。選挙期間中は街頭演説やイベント会場などで候補者の姿を見かけ、公約を耳にした。国民の暮らしを良くするために施策を進めると感じさせてくれた

▼私たちが1票を託した議員は、本当に公約を実現してくれるのかと不安も残る。「地位と名誉と金」のために「きれい事」だけ並べていなかったか。政治不信をぬぐい去る活動に期待したい

▼物価高対策や子育て支援、基地問題など解決するべき課題は多い。選挙を終えても有権者に笑顔を見せ、声に耳を傾けてほしい。国民一人一人と向き合い、目の覚めるような政治を実現するよう願うばかりだ。