芥川賞 (あくたがわしょう)


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 文藝春秋社の菊池寛が新進の作家に贈る文学賞として創設。1935年の第1回受賞者は「蒼氓」の石川達三。沖縄からは67年、大城立裕が「カクテル・パーティー」で初めて受賞。「文学不毛の地か」と悲観していた文学関係者を喜ばせた。その後、71年東峰夫「オキナワの少年」、96年又吉栄喜「豚の報い」、97年目取真俊「水滴」が相次いで受賞、「沖縄は文学の地下水脈が豊か」といわれるまでになった。受賞者の活躍は目ざましく、特に大城立裕は『琉球楽劇集 真珠道』や全集13巻を刊行するなど際立っている。

『最新版 沖縄コンパクト事典』2003年3月・琉球新報社発行、2,415円(税込)