久米三十六姓 (くめさんじゅうろくせい)


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 14世紀後半ごろ進貢貿易を遂行するために、福建から数次にわたって派遣された通訳・船頭などの職能集団。ただちに琉球に土着したわけではなく、中琉間を往復するうちに定住する。三十六姓は漠然とした数字。16世紀後半から東南アジアの貿易構造の変化などによって久米村の人口は減少し、蔡・鄭・林・梁・金姓が残存するのみとなるが、近世琉球では、首里王府による久米村籍への移入政策などによって新入唐栄人が急増する。

『最新版 沖縄コンパクト事典』2003年3月・琉球新報社発行、2,415円(税込)