三司官 (さんしかん)


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 古くは世あすたべと呼称された。三司官は漢名。法司ともいう。国政を取り仕切る宰相で、3人制。尚巴志王代に設置されたとも伝えられる。通常は三司官の責任で政務を進め、重要事項は協議して摂政、国王の裁可を得た。古くは国王が任命したが、薩摩支配後は親方の中から、親方衆をはじめ要職にある者たちの投票で選任され、薩摩藩の承認を得て任命された。士族の最高位であり、終身官。ほとんど向・毛・馬・翁の四大氏から選任された。

『最新版 沖縄コンパクト事典』2003年3月・琉球新報社発行、2,415円(税込)