進貢貿易 (しんこうぼうえき)


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 王府時代の琉球と中国間の公貿易。中国皇帝への進貢(朝貢)を名目として行われた。進貢船は皇帝への貢物(馬、刀、硫黄、貝、錫、南方産の蘇木や胡椒、香木など)のほかに、一般貿易品としての附搭貨物を積んで出かけた。進貢に対しては皇帝から絹織物などの頒賜品があり、また一般貿易も多大な利益をあげて、俗に〈唐一倍〉などといわれ、琉球王国の大きな財源であったが、薩摩入り後は薩摩の管理下に置かれ、薩摩に多く吸い上げられた。

『最新版 沖縄コンパクト事典』2003年3月・琉球新報社発行、2,415円(税込)