南山 (なんざん)


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 沖縄本島南部・島尻のことで、三山分立時代に山南王の支配下にあった地域。大里按司からはじまった南山王統は、1380年から尚巴志に滅ぼされる1429年まで、明国との朝貢貿易を行っていた。南山城跡は、糸満市字大里・桃原に所在し、島尻大里城跡、高嶺城跡とも。築城年代は14世紀ともいわれ、発掘調査によって貿易陶磁などが大量に出土した。北東に水量豊かな嘉手志川を有し、豊かな田園地帯を背景にした大型グスクである。

『最新版 沖縄コンパクト事典』2003年3月・琉球新報社発行、2,415円(税込)