火の神 (ひのかみ)


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 台所に祀られている家の神で、ヒヌカン、ヒヌカンガナシ、ウミチムンなどと呼ばれる。家族への加護を願って主婦が祀る。旧暦12月24日のウガンプトゥチ(今年かけた願を解く日)には、火の神が昇天し、家庭内の1年間の出来事を天神に報告し、1月4、5日に下天するといわれている。琉球王府の下では、聞得大君御殿に火の神が祀られ、また村々にはノロ火の神、根神火の神などが設けられ、人々の信仰の対象になった。

『最新版 沖縄コンパクト事典』2003年3月・琉球新報社発行、2,415円(税込)