公益財団法人黒潮生物研究所は7日、沖縄本島北部で採集したクラゲから新種を発見し「デイゴハナガサクラゲ」と命名したと発表した。ハナガサクラゲ属としては114年ぶりの新種報告で、昨年12月31日付で学術雑誌「Zookeys」に掲載された。
デイゴハナガサクラゲは「世界で最も美しい」といわれるハナガサクラゲ科ハナガサクラゲ属の新種で、成体の傘の大きさは7、8センチほどになる。
同研究所では2015年から18年にかけて名護市や本部町の沿岸でクラゲを採集し、形態観察やDNA分析によって、採集したクラゲのうち10個体が新種であることを特定した。さらに半年間の飼育で生活史(クラゲの一生)の解明にも成功した。
同研究所は名前の由来について「春から夏にかけて咲くデイゴと出現時期が同じであることや、沖縄の人々に愛されるデイゴのように親しみを持ってもらえることを願った」と説明した。