長寿祝福、家族の分まで 職員らが敬老会 伊江村100歳大城さん、金の衣装も


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今年100歳を迎える大城キクさん(前列左から3人目)を囲む、カジマヤー祝いを迎える入所者(前列)=15日、伊江村の特別養護老人ホームいえしま内(同ホーム提供)

 【伊江】沖縄県伊江村東江前の特別養護老人ホームいえしま(磯ひとみ園長)は15日、敬老会を開いた。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、家族の入室は自粛となり、職員が家族の分もお年寄りを敬おうと施設内で敬老会を企画した。入所者の大城キクさんは今年の10月で満100歳を迎える。この日のために家族が準備した赤い帽子と金色の衣装を身に付け、職員の祝福を受けた。

 大城さんは四人姉妹の長女。子ども7人、孫・ひ孫合わせて約50人の子宝に恵まれた。真面目な性格で、婦人会役員や児童・民生委員などを歴任し、尽力してきた。

 次女の長嶺美保子さん(77)は「物がなく貧しい時代の生活の中でも母はしつけにとても厳しい人だったが、ホームに入所してからは優しくなった。厳しさの中にも優しさがある。私たちがいるのは母のおかげ。元気で長生きしてくれたらそれでいい。私たちの宝」と話した。

 職員は15日の同日、同ホームに隣接するデイサービスセンターやグループホームいえしまを巡回して同様の芸を披露し、お年寄りの長寿を祝った。
 (中川廣江通信員)