日本初「スパゲッティアイス」専門店、沖縄市に開業 ドイツ発スイーツ


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スパゲッティアイスクリーム

 【沖縄】ドイツ生まれで、アイスクリームを麺に見立てた「スパゲッティアイスクリーム」の日本初となる専門店「KOZA ICE(コザアイス)」が昨年12月、沖縄市中央の一番街商店街にオープンして話題を集めている。

スパゲッティアイスを持つ高木吏花さん=3日、沖縄市中央のコザアイス

 福島県福島市出身でオーナーの高木吏花さん(24)は高校卒業後、スポーツマネジメントを学ぶためドイツ留学するが卒業を断念し、福島へ帰る前に現地で好きになったスパゲッティアイスの店を思いつき沖縄で起業した。

 麺に当たるアイスがすぐに溶ける課題を専門業者の協力を得て、オリジナルの調合で溶けにくくすることにも成功した。高木さんは「溶けやすいアイスは合理的ではないが、型にはまらず無駄なことを楽しめる多様性を受け入れるコザの街に似合う」と語る。

 高木さんは、世界経済フォーラム(ダボス会議)の有志メンバーで活動する「フクシマ部」に所属する。ドイツでは出身地の福島は原発のイメージが強く、払拭(ふっしょく)するため福島県のことを積極的に話してきた。「中学1年で体験した原発事故で当たり前の日常が失われ、福島の自然や食べ物などに誇りが持てなくなってしまった。(震災当時は)何もできず悔しい思いをしたが、人生をかけて人と向き合いながらコザと福島の懸け橋になりたい」と話し「家族や友人とスパゲッティアイスを食べて、笑顔になってほしい」と呼び掛けた。

 営業時間は木曜から日曜の午後12時~6時。詳しくは公式インスタグラムから。
 (喜納高宏通信員)