辺野古の海、立体的に表現 県立芸大元教授の宮城さん企画展 来月13日まで 沖縄・読谷


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辺野古の海を描いた「ザンの海」について解説する宮城明さん=8日、読谷村座喜味の世界遺産座喜味城跡ユンタンザミュージアム

 【読谷】県立芸術大元教授の宮城明さんの企画展「表皮一体の世界」がこのほど、読谷村の世界遺産座喜味城跡ユンタンザミュージアムで始まった。11月13日まで。入場無料。新基地建設が進む名護市辺野古の海をテーマにした「ザン(ジュゴン)の海」を披露している。

 宮城さんはアルミ板などの素材を駆使し、その素材が持つイメージを生かし、立体感を取り入れてさまざまな事象を表現してきた。

 「ザンの海」は、辺野古の美しい海の色合いを表現するために数十年ぶりにキャンバスと画筆を使った。一方、作品の表面はティッシュなどの素材を用いた。これにより青い海や緑の藻場の発色をより鮮やかにし、海底のサンゴ礁や岩のごつごつした感じも表現した。

 企画展は初期の平面作品から新作まで約50点を展示。宮城さんは「米国文化やウチナーンチュのアイデンティティーを自分なりに追求してきた」と話している。展示会は午前9時から午後6時。水曜休館。
 (島袋良太)