心合わせ「とぅんてん」 600人が三線一斉演奏


この記事を書いた人 志良堂 仁
三線大演奏で幕開けした第6回世界のウチナーンチュ大会=27日午後5時すぎ、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇(屋嘉部長将撮影)

 27日に沖縄セルラースタジアム那覇であった第6回世界のウチナーンチュ大会開会式は、国外を含む県内外600人による三線の一斉大演奏で幕を開けた。かぎやで風節と安波節の2曲を心を合わせて弾き歌い、沖縄の音色に聞き入った各国からの大会参加者は、拍手や指笛で応えた。

 観客席から鑑賞したネリン・シマブクロさん(60)=ハワイ2世=は普段から琉球古典音楽を聞いており「素晴らしい」と大満足。人間国宝・照喜名朝一さんのファンで「年に数回ハワイに来てくれるのでいつも楽しんでいる。(来月3日の)公演を見るために沖縄滞在を延ばした」と語った。

 大演奏に参加したダイアン・ナカソネさん(61)=ハワイ3世=は三線を始めて13カ月。「みんなで一つになれていい経験だった。観客の声援などにエネルギーをもらえた」とうれしそうだった。

 大工哲弘さん(68)は「日本シリーズかと思うくらいスタンドいっぱいの人に感激した。ウチナーンチュに生まれて良かった。(こういう大会は)他府県ではないことだ。この前、ヘイトスピーチ(『土人』発言)をした人たちにもこの光景を見てほしい」と感慨深げに話した。