【南城】南城市大里のあおぞら保育園(仲原りつ子園長)で、園児20人が今月1日に生まれたばかりの双子の子ヤギを世話している。園児たちは、甘えてそばを離れない子ヤギの頭をなでながら小屋の中を掃除したり、「いっぱい食べて大きくなって」と籠からあふれ出るほど草を集めて食べさせたりしている。池宮城あい子ちゃん(5)=南城市=は「私たちの新しい家族なんだよ」と自慢げに話し、顔をすり寄せて喜んだ。
子ヤギは1日夕方に生まれた。日も暮れた頃、職員が窓を閉めようとしたとき、小さく「メェー」と声を聞いた。「まさか」と思いヤギ小屋をのぞくと、すでに1匹生まれていた。残っていた職員に見守られながら母ヤギの「しずか」はもう1匹を出産。翌日は日曜日だったが、「しずか」が子を産んだことを聞きつけて多くの園児が駆け付けて喜びに沸いた。
2匹はとびっきり元気な雄。園児に大人気の本に登場する賢い先生の名前にちなみ、お兄ちゃんヤギは「ドリー」、弟はぴょんぴょんよく跳びはねることから「ぴょん君」と園児が名付けた。
年長の園児20人が中心となって世話している。餌の草も自分たちで草むしりして集め、小屋の掃除も水を流したりほうきで掃いて一生懸命きれいにしたりしている。「ドリー、きれいにしてから遊ぼうね」―。まるで親のように声を掛けながら一緒に遊んでいる。