「かまれて健康に」 宮良さん、保育園に獅子頭贈る うるま


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獅子頭を保育園に贈った宮良康信さんと交流する園児ら=3月15日、うるま市田場の杉の木保育園 

 【うるま】沖縄県うるま市豊原の宮良康信さん(70)がこのほど、うるま市田場の杉の木保育園に自らが制作した縦35センチ横40センチ高さ30センチの獅子頭を送った。宮良さんは「園は方言劇を行うなど伝統を大切にしている。子どもたちが沖縄の伝統を感じる一助にしてもらいたい」と話した。

 全島獅子舞フェスティバルで躍動する獅子に感動、1997年頃から獅子頭の制作を始めた。素材となるデイゴの木を自ら山へ採りに行き、髪に食肉センターで譲り受けた馬の毛を用いるなどしてこれまで13体を制作した。威厳が出るよう目や歯の形に工夫を凝らしたという。

 獅子頭が披露されると泣きだす園児もいたが、先生が「かんでもらうと健康になるよ」と声を掛けると、年長の園児を中心に「食べられたい」「髪の毛を触る」など歓声が上がった。新垣天馬ちゃん(5)は「全然怖くなかった。かまれて気持ち良かった」と笑顔を見せた。