「ここ、本当にラーメン屋?」 レトロ雑貨ずらり1000点超 宜野湾・我2桜


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多彩なコレクションを背に笑顔を見せる(右から)石川泰央さん、盛一さん、泰央さんの妻の麻里子さん=宜野湾市新城のラーメン屋「我2桜」

 【宜野湾】住宅街にあるラーメン屋のドアを開けると、昭和のレトロ雑貨とアンティークが混在した異空間が目に飛び込んでくる。店は沖縄県宜野湾市新城のラーメン屋「我2桜(がじろう)」。店主の石川泰央さん(38)=宜野湾市=の父・盛一さん(56)が約40年をかけて集めた多彩なコレクションがずらりと並ぶ。1950~60年代のビンテージバイクや昭和の懐かしい看板など、その数は優に千点を超える。

 店の広さは約130平方メートル。その半分以上は盛一さんの雑貨が占める。入り口横の窓からは英国やイタリアなどのビンテージバイクがのぞき、外観は欧州のガレージと見間違えるほど。店は3年前に現在の場所に移転した。泰央さんは「最初はもっとバイクが多くて、お客さんが『店を間違えた』と思ってドアを閉めちゃうことも多かった」と笑う。

 盛一さんが“古いもの好き”になったきっかけは、「中学生の時、隣に住んでたおじさんが乗っていた古いバイクがかっこよかったから」。16歳の時、アルバイトでためたお金で60年代のバイク「ホンダCB450」を購入したのを皮切りに、雑貨も含めた収集が始まった。

 「小さい頃、憧れたけど値段が高くて買えなかった」というウルトラマンや仮面ライダーのフィギュア、薬局や商店から譲り受けた昭和のレトロな看板、アンティーク感漂う壁掛け時計や蓄音機。数が多過ぎて、自身が営む市普天間のバーにもコレクションが並ぶ。

 泰央さんは「小さい時から見てるから、自分も古いものが好き」と独特な店構えに満足げ。

 「趣味で集めていたらここまで増えた。売ったりもして、前はもっとあったんだけどね」と笑う盛一さんは「ラーメンを食べながら、見て楽しんでほしい」と勧めた。
 (長嶺真輝)