甲子園への切符を争う高校野球の全国選手権沖縄大会で2日、3年生では県内ただ一人の女子部員である北山の上間彩花さんが始球式に挑んだ。
沖縄市のコザしんきんスタジアムで行われた1回戦で那覇との対戦前にマウンドに上がって投球した。直前に窓ガラスに映る姿でフォームを確認しようとしたが「投げ方を忘れてしまった」ほど緊張したという。それでも、ボールはノーバウンドでキャッチャーミットに収まった。観客席から大きな拍手を受け「ストライクで良かった。これまでの感謝の気持ちを1球に込められた」と笑顔だった。
規定により試合に出られないが、マネジャーとしてではなく、北山の選手として練習に参加し続けた。
チームは初戦突破。津山嘉都真監督は始球式について「みんなを盛り上げ、勝ちにつなげてくれた」と勝利の女神の存在がまぶしそうだった。始球式で使用したボールを「一生の宝物」という上間さん。「必ず甲子園に連れて行ってほしい」と次戦もスタンドでナインの活躍を見守る。