逆転サヨナラ、那覇工が糸満破る 高校野球沖縄大会きょう2回戦9試合


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糸満―那覇工 9回1死一、二塁、逆転のサヨナラ2点適時二塁打を放ち、仲間と喜びを爆発させる那覇工の東恩納優真(左から3人目)=7日、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇(大城直也撮影)

 高校野球の第101回全国高校選手権沖縄大会の第6日は7日、沖縄セルラースタジアム那覇で2回戦2試合が行われた。那覇工は糸満に2度リードを許したが、5―4でサヨナラ勝ちを収めた。読谷は3―2でKBC未来に競り勝ち、3回戦へ駒を進めた。この日も雨天のため、途中まで行われていた2試合がノーゲームとなり、5試合が中止。この7試合は8日に順延となった。

◆執念、逆転サヨナラ

 3―4とリードされ迎えた那覇工の九回裏。1死一、二塁と逆転サヨナラの好機で東恩納優真は、指揮官から「流し打ち」の指示もあり、打席の目いっぱい投手寄りに立った。1球目はファウル。ボールが2球続いて4球目は真ん中低めの直球。「あ、引っかけた」と思った打球は、左方向へぐんぐん伸び、左越えの長打となり勝負を決めた。

 那覇工ナインは生還した走者に駆け寄り、もみくちゃにして喜んだ。東恩納は「野球をやっていて良かった。幸せです」とまだ手に残る感触を味わっていた。安富勇人監督は腕をさすりながら「鳥肌が立つ。この子たち恐ろしいな」と、目の前の光景にただただ驚いていた。

 バットのトップの位置を上げたまま、わきをぎゅっと締める。何が何でも塁に出ようと、3週間で徹底してきたコンパクトなスイングが実践できた。2度先行されてもしぶとく好機をうかがい、チャンスをものにした。

 殊勲の東恩納は「絶対に勝つという気持ちを持って、チーム一丸になれた。次も絶対に勝つ。目標のベスト4まで進みたい」とまっすぐな瞳で誓った。
 (喜屋武研伍)

◆悔いはない

 ●糸満 逆転サヨナラ負けにも、全てを出し切ったと胸を張る兼城陽主将「これまでは特に走力に力を入れてきた。今日の試合でも練習してきたことを出せたし、悔いはない。後輩たちには自分たちを超えられるよう、頑張ってほしい」

<きのうの結果>
▽2回戦
那覇工 5―4 糸満
読谷 3―2 KBC未来

<8日の試合>

▽2回戦
【セルスタ】9時
沖縄カトリック―宮古
北中城―首里東
石川―北谷

【しんきん】9時
興南―前原
名護―宜野湾
北山―美里工

【北谷】9時
豊見城―八重山浦添商―具志川商
日本ウェルネス―中部商