綱作りの裏に女性たちの熱き戦い 糸満市大里区 東と西、自慢のジューシーで伝統支える


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1個に約1合を使った東のジューシー(右)と西のジューシー

 【糸満】綱作りの裏で女性陣の熱き戦い―。糸満市大里区では旧暦6月25日のカシチーの大綱引きに向けた綱作りで、東と西の女性たちが作る名物のジューシーがある。21日の綱作りで、東西それぞれ米約50キロ分のジューシーを作り、綱作りに汗を流す男性らに昼食として振る舞った。自慢のジューシー作りで絆を深めた女性たちは「愛情たっぷりのジューシーで綱引きも勝つ」と気合が入る。

 大里区では2年に1回、旧暦の6月25日と7月14日に綱引きをする。ジューシーは東西の若者頭の妻や家族を中心に、地域の女性たちが作る。午前7時から準備し、具は東西ともに三枚肉やヒジキ、ニンジン、ポーク缶などが入る。

だしが効いたジューシーが自慢の東の女性たち=21日、糸満市大里
しっかりした味付けのジューシーが自慢の西の女性たち

 東はツナ缶も入れ、豚肉のゆで汁などだしが効いている。若者頭の仲間栄太さん(36)の妻・香さん(36)は「初参加で先輩たちに教えてもらいながら作っている。綱引きは東が勝つ」と力強く語る。

 西は、そばだしを使用。「富さんがいたら安心」と女性たちが絶大な信頼を寄せる城間富子さん(80)は、約50年ジューシー作りに参加する。城間さんは「米は水の神様の嘉手志川で洗う。自慢の味を若い人たちに教えながらバトンタッチしていきたい。絶対西が勝つ」と笑顔を見せた。

 薄味でだしが効いた東と、しっかりした味付けの西。どちらも負けず劣らずのおいしさでジューシー対決は引き分け。大綱引きは27日午後5時から高嶺郵便局前で開かれる。どちらに軍配が上がるか楽しみだ。
 (豊浜由紀子)