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アルゼンチン唯一の邦字紙、「らぷらた報知」の新年会が12日、中城村人会館で催された。これまでは社内だけの新年会を開いてきたが、今回は古屋年章・国際協力機構(JICA)所長をはじめ、多くの団体代表者を招いての新年祝賀会となった。
らぷらた報知は1948年1月、創刊号を発刊し、今年で58年の歴史を有する。つい14、5年前までは別に「亜国日報」という邦字紙があったが、移住者の途絶えとともに淘汰(とうた)されている。
らぷらた報知は、終戦後、母県からの情報が交錯し、在アルゼンチンの県民に不安が絶えなかったという理由で有志が集まり、正確な情報を流そうと、ウチナーンチュの情報紙としてつくられた。80年代は2100部発刊されたが、現在はその半分の1150部にとどまっている状況だ。これは移住者の途絶えとともに、日本語を読める一世が減少しているからだ。こうした状況を考えると、あと10年ぐらいでこの邦字紙はなくなるのでないかと心配されている。
そうしたことで今回、新年会を開催したことは大変意義深いことだったと思われる。席上、比嘉善雄社長(北中城村出身)は「皆さんのおかげで再来年、このらぷらた報知も60周年を迎えます。どうか変わらぬご協力をお願いします」とあいさつした。
(新垣善太郎通信員)