【アメリカ】個性満載の展示会 シェイプ・オブ・メモリー盛況


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オキナワン・ワークショップに参加した(右から)ステイブ・アービン、デニス上原、ヤヨイ・ロビンソン、ドナルド・ステアリング、マイコ・キング、下地あけみ、当銘県人会長の各氏

 2カ月にわたって行われたオキナワン・ワークショップ(沖縄研究会)「シェイプ・オブ・メモリー」の展示会がこのほど、リトル東京にある日米文化会館ドイザキ・ギャラリーで行われた。代表者のデニス上原さん(3世)は、「参加者各人が一生懸命に取り組んだ成果を見てほしい」とあらゆる機会を利用して呼び掛けた。
 沖縄県人会のサポートもあって、当日は大勢の参観者があった。その中にプロバスケットボール(NBA)ロサンゼルス・クリッパーズのオーナー、ドナルド・ステアリングさんの姿も見られた。
 当日9人の作品が展示され、各自の思いを作品に表現した。沖縄県人会の会員ではジェーン国吉さん(ハワイ2世)がファミリー・ツリー(家系図)を作成、ドクターになった自分の娘に家系を説明するシナリオ設定にした。ペドロ・アゲナさん(ペルー2世)は移住の苦難の歴史を沖縄、ペルー、アメリカと3国にわたり説明、中でも沖縄戦がもたらした影響は外国生まれの自分にも多大であった、と結論付けている。

 参加者の一人、ヤヨイ・ロビンソンさんは母親が沖縄、父親はアメリカ人。今回特にオキナワン・ダイアスポーラ(離散)、「沖縄の人々はどうして世界へと離散して行ったか」のテーマに取り組んだ。DVDを使い、テレビモニターで説明を加えた。当日は母親の下地あけみさん、姉の舞子さん、舞子さんの上司でクリッパーズのオーナーのステアリングさんを同伴した。
 今年のクリッパーズはとても好調で、ウエスターン・コンファレンス15チームのプレーオフに残る可能性が確実視されている。ステアリング・オーナーは沖縄県人会員に地元ゲームへの招待を約束した。
 展示会が終わって、デニス上原さんは「1999年にUCLAで『アジア・アメリカ共同交換6週間プログラム』が開催された時に、沖縄から来られた琉球舞踊と古典の師範のパフォーマンスを拝見する機会にも恵まれた。以来私は沖縄に、より一層深い関心を抱いた。これが私のパフォーマンス・アーティストとしての誇りを強化した。本日は素晴らしい成果のもと、大勢の方々が参観に来てくださった」と語った。
 (当銘貞夫通信員)