【ハワイ】県人情報41年間発信 日本語放送局KZOO


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宇良アナウンサーに代わり「かりゆしと共に」のラジオ放送を行うかりんアナウンサー

 ハワイの日本語放送局KZOO放送がことし創立41年を迎える。局の創立以来、ハワイ沖縄県人の情報の窓口として今日まで歩んできた放送番組が「かりゆしと共に」である。ベテランアナウンサーの宇良啓子さんが局へ入社して間もなく、この番組が始まった。
 番組は、毎週日曜日午後5時から7時までで、沖縄からの話題や音楽などを豊富にそろえて放送している。2時間の番組で30分間、「HUOAアワー」ハワイ沖縄連合会の時間が設けられ、コミュニティーの情報を連合会役員、会員が伝える。これも番組スタート以来変わらず行われている。現在、ホノルル市マノアにスタジオがあり、沖縄からのゲストも大歓迎で、ほとんど生放送である。
 長年、宇良さんがメーンのアナウンサーとして番組を担当してきたが、1年半ほど前、名古屋市出身のかりんアナウンサーへと引き継がれた。ハワイの沖縄社会において、なくてはならない存在の宇良アナは、イベントのリポートや番組制作に回り、活発に活動を続けている。

 かりんアナは、昨年他界した金城清氏(2代目定絃会ハワイ支部)から、想鶴(うみちる)という名前をもらい、とても親しまれている。「沖縄の文化を一緒に学び、楽しみましょう」と呼び掛ける彼女は、「沖縄が大好き」。1年半たった今では、方言もかなり覚え、沖縄音楽にも詳しい。
 優しくて落ち着いた響きのある声が聴く人を癒やしてくれる。沖縄コミュニティーのイベントにも積極的に参加し、リスナーとの交流も楽しんでいる。番組では、毎週地元の三線研究所のメンバーをスタジオに招いてライブで放送。若手のミュージシャンもどんどん参加し、腕を磨くチャンスだと大好評である。
 「沖縄県以外の人でも、沖縄の文化を学ぶきっかけになればと思う。これからの沖縄とハワイの懸け橋となる番組づくり、そして皆さんと一緒に学んでいきたい」と抱負を語った。
(名護千賀子通信員)