【アルゼンチン】「泡盛を広めよう」 試験的に1000本輸入 共進貿易


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泡盛「忠孝」を前に、(左から)共進貿易の饒平名ホルヘ営業部長、大城フーリオ専務、屋宜宣太郎社長、平良ルミ子会計

 アルゼンチンWUB会員で設立している共進貿易株式会社(屋宜宣太郎社長)は、沖縄から泡盛を試験的に輸入し、アルゼンチンで沖縄の酒を広めてみようと計画していたが2月15日、注文していたホークリフト(3台)とともにブエノスアイレス港に到着した。ただ、通関関係で1カ月後ぐらいにしか入荷できないとのことだ。
 沖縄の輸出元は沖縄国際貿易で、銘柄は「忠孝」。最初は普及クラス(720ミリリットル入り)を1000本輸入。その売れ行きを見て銘柄も増やし、本格的に輸入を開始したいという。

 一方、沖縄へのワインの売れ行きも順当のようだ。グレードは3つある。まず「K・W」。カードブレベといって、WUBと共進の頭文字が使われている。次は「LOS TAJIBOS」。ロス・タヒーボスといってボリビア語で、別にラパッチョーとかイッペーともいわれる。もう一つは「SAKEI」。山系といい、アンデス山脈の連なりを意味している。これが「最高級」のワインだ。
 「これからは行ったり来たりの商売をしなければ、WUB本来の目的から外れるのではないか」と屋宜社長は見ている。それで会社も陣容を整え、既に動き始めている。大きな倉庫も借りて商品を詰め込んでいる。泡盛と一緒にホークリフト3台も輸入している。
 そうした中で、例えばペルー移住100周年祭を利用して、会社独自の醸造ワインを宣伝し、商談も始めた。また近いうちにブラジルへ行って、ワインをはじめ、ニンニクやアルゼンチン特産品の取引相談をする計画も企画している。
 屋宜社長は「WUBは世界中のウチナーンチュの事業を連携して発展させていくことを意味するものだ。それを勘違いしてゴルフ大会だと見ている人もいる」と話し、「本来の目的に沿ってWUB各国は1日も早く、起業会社を設立すべきだ」と強調している。
 (新垣善太郎通信員)