【ブラジル】大盛況「さんしんの日」


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1000人以上の観客があり、盛り上がった「第1回さんしんの日」イベント

 流派を超えた大イベント、「ゆかる日、まさる日、第1回さんしんの日」公演が5日、沖縄県人会館ホールで催された。野村流音楽協会、野村流古典音楽保存会、琉球筝曲興陽会、琉球筝曲保存会、琉球民謡協会、琉球民謡保存会(いずれもブラジル支部団体)の共催で、琉球舞踊協会、琉球国祭り太鼓、レキオス芸能同好会エイサー太鼓が協賛、芸能団体が一堂に会しての大イベントとなった。

 開会式では、知念直義実行委員長が開会のあいさつ、後援団体代表として与儀昭雄沖縄県人会会長が祝辞を述べた。人間国宝の島袋正雄氏(沖縄)、在那覇ブラジル名誉領事・沖縄ブラジル協会の西原篤一氏から寄せられた祝辞が紹介された。
 出演者総数は280人。古典音楽、民謡の合同演奏や斉唱、独唱を中心に舞踊、太鼓、獅子舞などが披露され、会場を埋め尽くした1000人以上の観客を楽しませた。協和婦人会自慢の沖縄そばとサーターアンダギーも早々と売り切れるほどの盛況ぶりだった。
 普段の催しよりも若者の参加が多かった。県費留学・研修生OB会「うりずん」(座嘉比シモーネ会長)は、会場に三線の展示コーナーを設け、また舞台では演奏の前にポルトガル語で三線の説明をするなど、若い世代にも三線を弾く楽しさをアピールした。さらに、「トントンミー」や「ホッキサミヨー(Rocksamio)」といった若者の民謡グループと太鼓の群舞に、会場は大いに盛り上がった。
 遠くイタリリーから民謡愛好会の10人が参加し、「イタリリージントヨー」と「安里屋ユンタ」を披露したが、そのうち4人は県人子弟ではないブラジル人の子供たちで、三線を弾きながら歌うその姿に会場から大きな拍手が起こった。フィナーレは、大城ヴィクトル君(13)が弾く三線に合わせて、舞台の前に集まった老若男女がカチャーシーを踊り、幕を閉じた。
(与那嶺惠子通信員)