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ハワイのローカル名物料理、オックステールスープで有名なカピオラニコーヒーショップの3号店、「朝日グリル」がこのほど、ホノルル市内ワード大通りにオープンした。経営者はうるま市勝連浜比嘉島出身の新門ゲーリーさん(65)。オックステールスープだけでなく、日本の有名シェフ、畑山正人さんの本格的な日本料理も出され、オープン初日から多くの客でにぎわい大好評だ。
帰米二世の新門さんは、沖縄で10歳まで育ち日本語も堪能。国家公務員の高い地位から定年直前(米国では政府関係の仕事は20年働くと定年退職できる仕組み)に退職。家族や親せきの反対を押し切り20年前にレストラン経営を始めた。
「当時はみんなに『ばかたれ』と言われましたよ」と苦笑する新門さんは、今では立派なビジネスのキャリアを積んだ成功者である。
ビジネスだけではなく、1983年にハワイ沖縄連合会の会長を務め、ハワイ沖縄会館建設の共同実行委員長として、目標達成に全力を尽くした。また、ハワイと沖縄の交流の懸け橋となり、一世への感謝の気持ちとともにこれからの若い人々への人材育成にも積極的だ。
牛のしっぽ、オックステールは米国本土から取り寄せ、週に3トンの売り上げである。これは、オアフ島全土の他の店を合わせた消費量を上回る。この大人気のオックステールスープの味付けは、中華スパイスも効いた沖縄風味で、ボリューム満点。軟骨付きのほどよい歯応えの肉がスープに入り、すり生姜(しょうが)をたっぷり乗せる。特製の「生姜じょうゆ」につけて肉を食べるのである。
地元ハワイの人々だけでなく、観光客にも大変人気のローカル食である。3号店の朝日グリルは、午前6時半から午後11時まで毎日オープン。ワイキキから車で十数分という近距離で、散歩をしながら訪れる観光客もいる。「将来は、あと4店舗増やしたい」と新門さんは抱負を語った。
(名護千賀子通信員)