【アメリカ】宜保さんらロスで民泊 あしなが育英会交換留学生


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ホストファミリーの半田俊夫さんと宜保あゆみさん(前列左から3、4人目)、県人会役員ら=北米沖縄県人会館センター会議室

 あしなが育英会の交換留学生として3月5日から約3週間、ロサンゼルスに研修滞在した6人の中に、沖縄県出身の宜保あゆみさんがいた。一行は北海道、徳島、愛媛、東京、沖縄からの男子学生2人と女子学生4人で、ボイルハイツにある日系敬老リタイアメント・ホームに2週間滞在。ロサンゼルス地域の日系企業の視察、学校訪問、観光、ホームのヘルプなどをした後、残りの1週間をホストファミリーと一緒に過ごした。

 あしなが育英会とは16歳から24歳までの学生の片親か両親が不慮の事故や病気などで亡くなったり、働くことが不可能になった場合に「心のケア」や「学費の支援」をしている奨学基金団体(非営利団体)だ。あしなが学生のロサンゼルス訪問は今年で21回目を数え、ロサンゼルスから日本へと交換留学の形態を採っている。
 あゆみさんは八重山で生まれ、小学校3年生のときに父親を肺がんで亡くした。その後は兄2人と一緒に母親の手一つで育てられたが、幼少時代から新聞配達をし、高校生のときはアルバイトで家計を助けた。現在沖縄女子短期大学児童教育科心理教育コース1年に在籍している。将来は保育者として、子どもたちに夢を与えることができるようになりたいという。
 帰国4日前の3月22日、ホストファミリーの会社社長、半田俊夫さんと県人会を訪れ、理事役員と懇談会を持った。あゆみさんは半田さんをアメリカのお父さんと呼び、「南カリフォルニアは温暖で明るい所。人々がとても親切で住みたい」と話していた。半田さんは「3年前にホームステイした2人の学生のうち、沖縄県出身の小寺美也子さんをホストファミリーとして預かりました。一昨年の秋に夫婦で沖縄に旅行し美也子さんと再会しました。現在は大学院生として元気に勉強を続けています。あゆみさんもそうですが、沖縄の学生が大好きです」と語った。
(当銘貞夫通信員)