【頑張っています 沖縄研修生・留学生その後】(4)アルゼンチン 屋宜アドリアンさん


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沖県連会館入り口にあるシーサーの横に立つ屋宜アドリアンさん

 屋宜アドリアンさん(34)は三世。父親のアドルフォさんは在亜沖縄県人連合会理事を務めた人で、現在、クリーニング店を経営している。母のエルビーダさんも二世だ。
 二世の両親から生まれたアドリアンさんは、4人きょうだいの長男として育ち、国立大学を卒業。アルゼンチン社会の中で最高クラスの電子技師となった。そして卒業後間もなく、コンピューターのプログラム作成会社を友人3人で設立し、頑張っている。

 会社の経営状況についてアドリアンさんは「うまくいっている。しかも自分の趣味を生かせる仕事だから、大変幸福だ」と笑顔で答えた。
 そんなアドリアンさんは沖縄市費研修生として、2002年9月から03年3月までの6カ月間、滞在した。
 沖縄市は他の市町村と違い、アルゼンチン、ペルー、ブラジルの各国を別々に交代して研修生を受け入れているという。
 アドリアンさんの研修科目は沖縄文化全般。空手、三線、そろばん、書道、日本語などを興味深く学んだ。沖縄で学んだことを忘れないために現在も練習をしているが、特に三線は沖県連で講習を受け、力を入れている。しかし二世家庭で生活する彼は日本語だけは話す機会が少ない。「ほとんど忘れつつある」と言って頭をかいていた。沖縄の印象について「とにかく人々が大変親切。また沖縄の海と空がとても青くてきれい」と話していた。
 (新垣善太郎通信員)