【アメリカ】「県系人の歴史」発表 横田さんが論文


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
論文を発表した(右から)篠原千佳さん、ライアン横田さん、ゼリデス・リーヴァスさん=4月22日、UCLA

 カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)日本研究大学院生会議所は4月22日、「日本および日系コネクション」と題して博士課程の大学院生10人が論文発表した。
「太平洋横断の歴史と想像」のパネルディスカッションでは、ミネソタ大学の博士課程で学ぶ篠原千佳さん、シカゴ大学博士課程のライアン横田さん、カリフォルニア大学バークレー校博士課程ゼリデス・マリア・リーヴァスさんの3人が発表した。
 横田さんはロサンゼルス近隣オレンジ郡生まれの4世で、祖父の両親は沖縄県西原出身。日本の歴史とナショナリズム、特に沖縄の歴史と県民性について研究している。卒業後は大学の教授職を目指している。「ロサンゼルスにおける沖縄系ペルー人の歴史―ガンバッテイヤンド」と題した論文を発表した。
 山口県出身の篠原さんは「日本の伝統を打倒する? 文化を超えてつくり上げられた新しい日本女性のイメージ」、プエトリコ出身で日本の大学で留学経験があるゼリデス・リーヴァスさんは「岡松和夫の『異郷の歌』で現れる郷愁および望郷」を題に発表した。
 また、横田さんは世界の平和を常に祈願し、沖縄の米軍基地の撤去を主張。北米沖縄県人会のウエブサイト更新を4年間にわたり担当している。23日には、横田さんに感謝の気持ちを込め、県人会役員10人が集まり、夕食会をした。
 (当銘貞夫通信員)