【アルゼンチン】アシテビチなど多彩なメニュー ブエノスアイレス


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
ブエノスアイレスの目抜き道りに沖縄料理店を開店した安里モーニカさん(左から3人目)とミリアンさん(右端)

 アルゼンチンは今、日本食レストランブームだ。1世のクリーニング店の時代は終わっている。出稼ぎで日本に滞在した3世、4世たちがブームを巻き起こし、新職業分野を切り開いたのだ。つまり、日本へ出稼ぎに行き、日本料理を習い覚え、それが日本食レストラン経営という日本人にしかできない職業となったということのようだ。現在ブエノスアイレスには100軒あると言う者もいるし、いやまだ50軒ぐらいだろうと言う者もいる。そのくらい今、雨後のたけのこみたいにあっちこっちに建っている状況だ。

 5月に入り、ウチナー料理店が出現した。目抜き通りのブエノスアイレス市エスタード・イスラエル街4516番に立派な店構えで「KIZUNA」という看板を掲げている。
 店では、日本料理も出しているが、ほとんどがウチナー料理だ。豆腐チャンプルー、ゴーヤーチャンプルー、足テビチといったメニューである。在亜沖縄県人連合会館のレストラン以外では見られないメニューだ。
 経営者は北中城村出身の故安里直一さんの2人の娘で、長女のモーニカさんと二女のミリアンさん。子供の時に母を亡くし、大学生時代に父親に先立たれて、苦労してきている2人だ。モーニカさんとミリアンさんは、沖縄に3カ月滞在し、勉強してきた。
(新垣善太郎通信員)