【ブラジル】クリチーバ支部誕生 琉舞などで式典祝う 県人会44番目


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舞台に勢ぞろいした沖縄県人会クリチーバ支部の役員

 ブラジル沖縄県人会(与儀昭雄会長)に44番目の支部となるクリチーバ支部が誕生した。その創立記念式典と祝賀芸能公演が、4日午後2時から、同市のクリチーバ文化援護協会会館で開催された。
 クリチーバ支部は1970年代半ばごろまで活動していたが、一世会員の高齢化に伴い活動が途絶えていた。約30年ぶりとなる今回の同支部創立は、二世、三世が中心となって実現した。クリチーバはブラジル南部パラナ州の州都。サンパウロの南西約400キロに位置し、ブラジルで最も美しい文化都市とされている。

 この日のために、サンパウロ本部からは与儀会長をはじめとする慶祝芸能団約150人が、支部の設立を祝い、ウチナーンチュのきずなを確かめ合おうと、大型バス三台で駆けつけた。
 記念式典には、萩生田浩次クリチーバ総領事や、同地の原ルイ市議、ロンドリーナ支部の金城ロベルト市議、パラナ日伯商工会議所の上野アントニオ(元連邦議員)などの来賓が出席。上江洲安秀ジョルジ会長(三世)は、「イチャリバチョーデー」のウチナーンチュの心を強調し、さまざまな民族からなるブラジルの地で、相互の交流を深めながら、沖縄の文化継承に努力したいと決意を述べた。
 祝賀芸能公演では、野村流音楽協会ブラジル支部(知念直義支部長)、野村流古典音楽保存会ブラジル支部(嘉数秀治支部長)、筝曲興陽会ブラジル支部(宮城みよ支部長)、筝曲保存会ブラジル支部(宮里良子支部長)、琉球民謡協会ブラジル支部(中村渠清徳支部長)、琉球民謡保存会ブラジル支部(大城文正支部長)、琉球舞踊協会(城間和枝会長)、ブラジル琉球国祭り太鼓(浦崎直秀支部長)のメンバーによる沖縄芸能、25演目が披露された。
 また、昨年、沖縄県立芸術大学で琉球舞踊を学んできた斉藤悟さん(三世)も、「取納奉行」と「高平良万歳」を踊り、留学の成果を披露した。
 クリチーバ支部役員は次の通り。(敬称略)
 支部長・上江洲安秀ジョルジ、副支部長・上地安勝、書記・松尾宜野座マリ、島袋初枝、会計・伊波パウロ、島袋外間セリオ、渉外部・フェハース赤嶺かず子、婦人部・上江洲民子ネリ、社会部・尾西かずみ、文化部・上地八重子テレザ
(与那嶺恵子通信員)