【ボリビア】デイサービスで遠足 オキナワ移住地


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遠足で植物園などを訪れたオキナワ移住地の高齢者ら

 オキナワ移住地の高齢者を対象としたプログラム「ふれあいデイサービス」(オキナワ日ボ協会主催)の遠足がこのほど、行われた。スタッフも含め約60人が参加。マイクロバス3台に分乗し最初の目的地は、オキナワ第一移住地から約110キロ離れた、サンタクルス市郊外の植物園。14ヘクタールある園内を、3グループに分かれて見学した。
 植物の多くは、サンタクルス地域のもので、50年かけて原生林を開拓してきた移住者たちにとっては、よく知っているものが多かった。約1時間かけて、中央広場まで歩いた。薄曇りの天気が幸いして、心地よい運動の時になった。休息の後、一行はサンタクルス中央日本人会会館の食堂へ向かい、昼食となった。のり巻きやアシテビチなど10種類ほど並んでいる料理を、おばあさんたちは「味見ね」といいながら全部取り、お皿は大盛りになっていた。おなかがすいていたようで、よく食べていた。
 昼食後、2年の任期を終えて帰国するJICA日系社会シニア・ボランティア保健師の石川綾子さんの送別会が行われ、石川さんへプレゼントが贈られた。石川さんはあいさつの後、安里屋ゆんたを一緒に歌った。石川さんは「コロニアよいとこ一度はめんそーれ!」と自作の替え歌の歌詞も披露。その後、最後の目的地のスーパーマーケットに向かった。
 車を自由に運転することができず、なかなか来ることができない人も多く、思い思いに食材やお菓子、孫へのお土産などを買っていた。記念撮影の後、家族の待つオキナワ移住地へと戻った。
 オキナワ移住地のデイサービスは、2003年12月に始められた。日ボ協会診療部の職員や、ボランティアによって支えられている。また、オキナワ移住地に派遣されていたシニア・ボランティアの保健師や、JICA日系社会青年ボランティアの介護福祉士が中心となって運営されてきた。
 しかし、介護福祉士は03年3月から2年間派遣された後は派遣されておらず、保健師も石川さんの後任の派遣予定はない。このような状況でデイサービスが行われることになっている。オキナワ日ボ協会診療部部長の比嘉徹さんは「これからは、現在の人材を生かしながら、移住地全体に協力していただいて続けていく」と語った。
(木内一夫通信員)