【アメリカ】沖縄・ハワイの類似性で講演 サム・キタムラ氏


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沖縄とハワイの類似性について講演するキタムラ氏=6月22日、トーランスの楓書房

 近現代歴史研究会(主宰・今森貞夫氏)は6月22日、トーランスの楓書房で、サム・キタムラ氏を迎えて「ハワイ、沖縄の類似性への一考察」と題する歴史研究シンポジウムを開催した。

 キタムラ氏は、東京出身の両親のもとにハワイで生まれ、長年、在日米軍基地やアメリカ大使館に勤務。その間、日米の外交防衛問題に深くかかわり、特に沖縄の祖国復帰にかかわった。シンポジウムは年に1回開催され、今年で4回目を迎えた。
 キタムラ氏は地政学的、歴史的、言語学的背景から沖縄とハワイの類似性を考察し、自分の体験を交えて講演した。島国の宿命、太平洋の軍事拠点になっていることや、豊かな観光資源を持つこと、ホスピタリティーの根源など興味深い内容であった。
 キタムラ氏は、父がキリスト教伝道牧師で那覇に赴任、小中学校に通った。戦争が起こると同時に名古屋に疎開、終戦後まもなくして故郷のハワイへ帰米。1958年、ハワイ大学修士号を取得した。 (当銘貞夫通信員)