【ロサンゼルス】「生きた沖縄」体験 日経3世の民泊留学終了


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出発に先立ち催された概要説明会に出席した参加者と家族ら=7月、ガーデナ市

 同世代の若者たちとの触れ合いを重視したホームステイ型短期留学「沖縄青少年交流プログラム」に参加したロサンゼルス地区在住の高校生6人が7月21日、帰国した。参加した高校生らは、自分の目で見た「生きた沖縄」を体験し、沖縄への理解を深めた。
 参加した6人は、いずれも英語を母国語とする日系3世で、2週間のうち8日間は沖縄に滞在。興南高校の生徒宅にホームステイしながら、制服を着て登校する学校生活を体験したほか、平和祈念資料館や首里城の見学、琉球ガラス作りなど伝統工芸も体験した。
 後半の3日間は、横浜の国際協力機構を訪問し、日本が世界に対してどのような活動をしているのかを学んだほか、米国でも大人気の日本アニメの監督、宮崎駿氏のジブリ美術館や秋葉原、原宿なども見学した。
 沖縄には遠い親せきがいると話すフラトン市在住の村田ドュウェイン君(15)とトレベイル君(17)は、兄弟で参加。「以前から父と交流型のプログラムを探しており、日本の生活様式が学べて同世代の友達がつくれそうな内容がぴったりだった」と参加の理由を説明。
 トーランス高校に通う田中アリッサさん(15)は、「日本語は話せないが日系人として日本に興味があったので、同年代のライフスタイルが経験できて楽しかった」と話した。
 同プログラムを企画運営したIACEトラベルの長谷川大介・新規事業企画部マネジャーは「単なる観光ではなく、子供たちの視点で沖縄をとらえることができる内容にした。訪れた土地で芽生えた友情は将来につながるもの。草の根的な日米交流として内容の拡大を図っていきたい」と定期化への抱負を示した。
 同企画に尽力した当銘由洋さんは「南加日系社会で、他府県系人から子弟を沖縄へ訪問させたいという声を受け、沖縄観光コンベンションビューロー、興南学園、沖縄インターナショナルスクールの協力を得て実現した。沖縄は国際交流の先進県。これからの展開に期待したい」と語った。
(平安名純代通信員)