【ペルー】山本五段が優勝 県人移住100周年で囲碁大会


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表彰式で(左から)真栄城実行委員長、谷地領事、優勝した山本五段、準優勝のヤンケ初段、島袋会長ら=3日、ペルー沖縄県人会館

 ペルー沖縄県人会(島袋ファン会長)と県人移住100周年実行委員会(真栄城エンリケ委員長)は8月30日、日秘文化会館2階の対局場で移住100周年を記念した囲碁大会を開いた。在ペルー日本国大使館、ペルー囲碁・将棋愛好会が後援。大会には30人の愛好者が参加した。

 大会を前に、主催者を代表して真栄城委員長が参加者、後援の在ペルー日本国大使館とペルー囲碁・将棋愛好会に激励と感謝の言葉を述べた。30日は公休日(サンタ・ローサ)とあって、今までにない多くの棋士が参加。6時間近くにわたる熱戦に会場は熱気に包まれた。
 3日に開かれた県人会館での上位進出者は、喜納ケンジ二級、フランシスコ・ヤンケ初段、伊芸マヌエル二段、小波津アルベルト二段、赤嶺光弘二段、運天アウグスト三段、山本エルネスト四段、山本ホルへ五段の八人。まず準々決勝が行われ、ヤンケ初段、小波津二段、伊芸二段、山本五段が準決勝に駒を進めた。
 準決勝のヤンケ初段対小波津二段戦では黒番、ヤンケ初段のねばり強い二枚腰に軍配が上がり、続く伊芸二段対山本五段戦では、中盤での中央黒大石の死活のしのぎあいに黒の見落としが生じ、大石が頓死、あっけない幕切れで勝敗が決まった。
 決勝戦はヤンケ初段(黒四子局)対山本五段の間で打たれた。戦いは序盤から中央にかけて大きく囲った白石の地をどのように黒が消しに行くかにかかったが、右辺一帯に広がった白模様の切断に行った黒石の一手が悪手になって形勢は一挙に白に傾き、結局、ヤンケ初段の投了で、白番山本五段の中押し勝ちとなり谷地領事杯を獲得した。
(赤嶺光弘通信員)