【アメリカ】方言教室30人来沖へ 精神文化学び交流


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比嘉さん(手前左)と受講生らの授業風景=北米沖縄県人会会館教室

 前北米沖縄県人会長の比嘉朝儀さんが、自ら講師を務める沖縄方言教室の受講生30人を同伴して、第4回世界のウチナーンチュ大会に参加する。9日には糸満市の西平賀雄市長を訪問。市庁舎や南山城、糸満ハーレーにゆかりのある山巓毛、白銀堂などを見学後、糸満市の皆さんと交流する予定。
 教室は、世代交代が進み、ウチナーグチを話す1世も減少する中、ウチナーグチを北米で語り継ごうと比嘉さんが2002年に開講した。
 教室は毎月第2、第4金曜の午後7時から開かれ、最初の1時間はウチナーグチ講座、続く1時間は沖縄の歴史・文化、風俗習慣などの講義、残りの30分は琉球民謡をカラオケで歌い、言葉の意味を面白く楽しく比嘉さんが解説している。
 授業の合間には、持ち寄ったサーターアンダギーやゴーヤーちゃんぷるーなどを味わいながら、受講生同志のユンタクが弾む。大半が沖縄系2世3世で、ペルー2世や日本本土出身者、沖縄に関心を寄せるアメリカ人学生や一般人もいる。
 03年には38人の受講生で「語やびらウチナーグチ」発表会と開講1周年祝賀会を開催。以来、毎年11月に発表会を行っている。
 「沖縄の精神文化を理解して初めて沖縄人の肝心(チムグクル)は育つ」と話す比嘉さんは、沖縄の歴史・文化や地理などさまざまな要素を盛り込み、自ら作成した英語のテキストを基に文法や発音などを指導している。
 05年には比嘉さんの原作「糸満アングゥアーとウミンチュー」を第3回発表会で受講生の五美ジャコモ、ケン神谷さんらが演じて大好評を博した。現在、07年度の5周年記念発表会に向けての準備に余念がない。
(当銘貞夫通信員)