【ブラジル】協和婦人会創立40周年県人会


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ブラジル沖縄県人会婦人部「協和婦人会」の創立40周年記念式典=本部会館

 ブラジル沖縄県人会婦人部「協和婦人会」(普天間俊子会長)の創立40周年記念式典と敬老祝賀演芸会が、9月10日午後2時から本部会館大ホールで催された。普天間会長は式辞のなかで、「苦労した先輩や皆さんのおかげで40周年を迎えることができた。これからは、青壮年会や県費留学・研修会OBの『うりずんグループ』の皆さんが協和の精神を受け継いでくれることを願っている」と若い世代への期待を述べた。(与那嶺恵子通信員)

 記念式典では、歴代会長、功労者に感謝状が贈られ、85歳以上の高齢会員が表彰された。稲嶺恵一沖縄県知事、西原篤一沖縄ブラジル協会会長の祝辞も代読された。
 また白寿を迎えた花城淑子さん(第4代会長)と前田セイさん(第8代会長)が、カジマヤーの衣装で式典に列席し、ケーキカットを行った。
 祝辞で、与儀昭雄県人会会長は「県人会活動は、側面から支えてくれる婦人会の協力がなければ成り立たない」と感謝の言葉を述べた。婦人会の生みの親である宮城松成氏は、40年を懐かしく振り返り、会員の健闘をたたえた。知花春恵ビラ・カロン支部婦人会会長も「奉仕と慈愛の念を持ち、朗らかで黙々と行動する協和婦人会は、各支部婦人会活動の大きな励みとなっている」と感謝と祝いの言葉を述べた。
 山城勇式典副実行委員長は、「40周年を迎えたことの意義を考えるとともに、真の沖縄女性の優しさと、おおらかさ、そしてたくましさが、わが県人社会に継承されることを祈る」と述べた。
 祝賀芸能公演は古典音楽合同演奏で開幕し、舞踊、民謡、歌劇など25演目が披露された。この日は主役となった会員が日ごろの研さんの成果をと、元気に舞台に出た。普天間会長が日舞「力士太鼓」を、具志堅嬉久副会長(85)が「花風」を披露した。会場では、弁当や飲み物、ケーキが配られ、お母さん、おばあちゃんを応援しようと集まった約800人の家族や関係者が、
和やかな1日を過ごした。
 「協和婦人会」は、沖縄協会(県人会の前身)婦人部として1966年に設立。初代会長は屋比久三千子さん。現会長の普天間さんは12代目となる。1980年代には200人近くいた会員も、一世の減少と高齢化により、現在は60人。平均年齢は79歳。
 婦人会活動としては、民謡、カラオケ、琉舞、生け花教室のほか県人会の催し物で沖縄そばやサーターアンダギー、弁当、お菓子などを販売。その収益をもとに、日系福祉・慈善団体に、長年、慰問や歳末助け合いの寄付などを行っており、ブラジル日系社会でも活発な婦人会として評価されている。